コラム
歯ぐきがはれているのは、なぜ?
こんにちは。
甲府市下石田、昭和町とも隣接した歯科医院の「たむデンタルクリニック」です。
「歯ぐきが腫れているような気もするが、しばらくすると治っている」
「歯みがきをしたら出血する時もあるが、しない時もある」
なんとなく歯ぐきに違和感を感じることがあっても、何ともない時期があると「思い過ごしかな?」などと考えて放置してしまいがちです。
しかし、歯ぐきが腫れるのは炎症を起こしているからです。
せっかくの歯ぐきからの危険信号を、見過ごしてしまっていませんか?
その症状、もしかすると歯周病かもしれません。
炎症が緩やかに進行していると、体調が悪い時だけ症状が出やすくなります。そのため、症状があったりなかったりするのです。
「歯周病かもしれない?」と思ったら、まずはセルフチェックをしてみましょう。
このような症状があれば、歯周病の可能性があります。
■ 朝起きたときに、口の中がネバネバする。
■ 歯みがきのときに出血する。
■ 硬いものが噛みにくい。
■ 口臭が気になる。
■ 歯肉がときどき腫れる。
■ 歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
■ 歯がグラグラする。
(厚生労働省:生活習慣病予防のための健康情報サイトe-ヘルスネットより)
歯周病の初期段階は、痛みなどの自覚症状がありません。
静かに歯を支える顎の骨が溶かされていきます。
気付いた時には相当ひどい段階まで悪化していて、歯がグラグラして今にも抜け落ちそうになることも…。
さらに怖ろしいのは、歯周病が悪化すると、増殖した細菌が血管や気管に入り込むこと。
全身を巡った細菌が、身体の大事な器官で炎症を起こすと、肺炎や心疾患、脳梗塞といった命をおびやかす病気の発症につながります。
すべてに共通するのは、「歯みがき不足」の人が歯周病にかかりやすいということです。
中でも、45歳以上、喫煙している、糖尿病にかかっている、という人は歯周病のリスクがさらに高いことがわかっています。
口内を清潔に保つために、徹底した歯みがきの習慣をつけるようにしてください。
また、妊娠中の女性は、ホルモンバランスの関係で歯周病にかかりやすくなります。
歯周病にかかると、早産や低体重児出産のリスクが、歯が健康な状態の妊婦さんよりもグンと高くなることが報告されています。
妊婦さんは体調の関係で歯みがきしにくい時期ですが、できるだけオーラルケアに力を入れましょう。
歯みがきは少なくても1日2回以上行うようにし、1日1回以上はフロスや歯間ブラシなどを取り入れた丁寧な歯みがきをしてください。
食後はもちろんですが、もっとも大事にしたいのは「就寝前の歯みがき」です。
寝ている間は口内が乾燥し、細菌が活発化して歯周病を進行させます。それを食い止めるために、しっかりとブラッシングして細菌を減らしておきましょう。
定期的に歯科検診を受け、歯科医院でのクリーニングを利用するのもおすすめです。プロのサポートの元、効果的な方法でお口の衛生環境を守りましょう。